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2021.08.04

P検とITパスポート試験の違いとは?|エフコムのIT-Tips!

IT系資格に初めて挑戦するならオススメでもある「P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)」と「ITパスポート試験(iパス)」

本記事では、この2つの試験の違いを解説いたします!

試験の位置づけ


たくさんあるIT系の資格。その中でP検とITパスポート試験がどのような位置づけにあるのかをまず確認してみましょう。

  • P検の位置づけ
    全ての「利用者」を対象とした、「総合的なICT 活用能力」を問う資格試験
    「専門技術者向け資格」を狙う方の「前提資格」としても最適

  • ITパスポート試験の位置づけえ
    ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験
    上位資格には、基本・応用情報技術者試験などの「情報処理技術者試験」がある

いずれも、IT資格の入門編的な位置づけにあることがわかります。

また、P検定が民間試験((株)ベネッセコーポレーションが実施・運営)」であるのに対して、ITパスポート試験は国家試験(独立行政法人情報処理推進機構が実施・運営)」という違いもあります

試験の目的


次に、P検とITパスポート試験は、受験者のどのような能力をはかっているのかを確認していきましょう。

  • P検定の目的
    社会、世界が求める「ICTを活用した問題解決能力」をはかること

  • ITパスポート試験の目的
    ITに関する基礎的な知識をはかること

ITパスポートが主に知識の有無をはかる試験であるのに対し、P検は知識の有無はもちろん知識の活用力、特に問題解決能力をもはかる試験と、目的に違いがありますね。

これは、試験制度の違いによる影響があるのかもしれません。

というのも、P検ではワープロ・表計算ソフトウェアを用いた実技試験が行われるのに対して、ITパスポート試験には実技試験が無く、ITパスポート試験の上位資格である「情報処理技術者試験」になってから知識の活用が必要となる記述式の問題が出題されるようになります。

こうした、試験制度の違いが、目的の違いにつながっている可能性があります。

試験の範囲


次にそれぞれの試験内容を確認していきましょう。

  • P検定の試験範囲
    P検定は、上から1級、2級、準2級、3級、4級、5級に分かれており、それぞれで試験範囲が異なります。詳細は、下表のとおりです。
   

※クリックで表が開きます

出題カテゴリー 1級 2級 準2級 3級 4級 5級
情報セキュリティ管理 - - - - -

企業内ネットワーク構築


- - - - -
業務プロセス改革
- - - - -
ICTを活用した問題解決




-
コンピューター知識 -




情報通信ネットワーク -




情報モラルと情報セキュリティ -




プレゼンテーション -
- - - -
総合実技(ワープロ&表計算) -
- - - -
タイピング - -


-
実技(ワープロ) - -


-
実技(表計算) - -


-

ここまで
(公開サイトには表示されません)

  • ITパスポートの試験範囲
    ストラテジ系(企業と法務、経営戦略、システム戦略)
    マネジメント系(開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)
    テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素)

試験範囲を比較しますと、P検定がビジネスの現場において基本的なICT(パソコン)の使い方を身につけられるような内容、ITパスポート試験は実務は実務でもアプリやソフトウェアを開発する現場に焦点を当てた技術色の濃い内容になっており、試験の毛色が全く異なることがわかりますね。

試験の費用や受験方法などの比較


P検とITパスポート試験の費用や受験方法を比較しましょう。

P検 ITパスポート
費用

※()内、学割(高校生以下)価格

1級 :10,000円(-)
2級 :6,220円(4,180円)
準2級:5,200円(2,550円)
3級 :5,200円(2,040円)
4級 :3,060円(1,530円)
5級 :無料

5,700円
受験方法 CBT方式(パソコンによる試験)
試験会場

全国のPASS認定校

全国の試験会場
試験日 ※試験会場により異なりますので、各試験会場の試験日スケジュールをご確認ください

気になる合格難易度は?


最後にP検とITパスポート試験の合格率を比較してみましょう。


P検 ITパスポート試験
合格率

社会人の場合、4~準2級が約80%、2級が約70%、1級が約30%

学生(※合格支援制度無し)の場合、4級が約70%、3~2級が約50%

40~50%

P検1級は、2級合格者のみ受験することが可能なのですが、それでも合格率30%と難易度の高さが伺えます。

まとめ


以上、P検とITパスポート試験の違いでした。受験等の際に参考にしていただければ幸いです。