当社におけるDXの取組み
株式会社エフコム
代表取締役社長
斎藤 正弘
(1)経営の方向性及び情報処理技術活用の方向性
〔当社の認識・ビジョン〕
私たちは「チームエフコム」の精神により「Smart thinking for you 」の文化を醸成し、「お客様と共に感動を創造する企業」を目指し活動しております。また、DX (Digital Transformatin)の進展により、近未来のサステナブル社会(Society 5.0)への変革が進む中、当社の果たすべき役割は多岐にわたり可能性を秘めていると考えます。多様化するニーズや社会環境の変化をとらえ「デジタル革新」へ積極的に取り組み、お客様や社会が求める持続可能な新たな価値を実現する変革を起こし、 共創によりイノベーションを加速させます。
〔TOPメッセージ〕
新たな社会「Society5.0」が提唱され、デジタル革新が進展しています。IoTで全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値が生み出されています。
当社は、1980年に設立以来、飛躍的に進化するICTに順応し、お客様に支えられながら、多くの経験と知識を蓄え成長し続けることができました。
それらを礎に、新たなICTの要素技術となるAIや5G、そしてロボティクスなどの技術革新に取り組み、データセンターのクラウドを基盤とするDXへの対応を強化してまいります。そして、お客様それぞれの「Society5.0」に、お応えしていく所存です。
また、持続可能な社会の実現に向け、様々な社会課題と向き合い、社会が求める安全なソリューションを未来志向で提供し続けます。
当社は、SDGs(持続可能な開発目標)やESG(環境・社会・企業統治)投資を本質的かつ普遍的な企業価値と捉え、100年続く企業を目指して歩んでまいります。
〔経営理念〕
お客様と共に感動を創造する
〔経営方針〕
常に革新と進化に挑み、有用かつ有益な製品とサービスを創出する
公明正大で活力と創造力に溢れる健全な企業風土を醸成する
企業の社会的責任を認識し、情報化社会の振興に貢献する
〔事業方針〕
デジタルイノベーション・オープンイノベーションから、お客様のイノベーションを加速させます。 Society5.0の実現に向けて、デジタルプラットフォームを構築し地域DXを推進します。また、コア事業をSDGsと連動させグループ連携で事業価値を高めることで、お客様と社会に貢献します。
〔エフコムDXの定義〕~ビジネスモデルの方向性~
多様化するニーズや社会環境の変化をとらえ、データとデジタル技術を活用してお客様や社会が求める価値を実現する変革を起こし、共創によりお客様のイノベーションを加速させる。これがエフコムの考えるDXです。
デジタルテクノロジーを用いて『業務改革・効率化(特に既存領域外を対象)を図る』、『新しい価値(利益)を獲得すること』これらをエフコムDXの定義として推進します。
(2)経営及び情報処理技術活用の具体的方策(戦略)
〔DX経営方針(戦略)〕
~外部の要点(成長戦略)~
コア事業戦略・・・コア事業の深化による信頼(Trusted)で継続・定着を図り、進化にて更なる共感・共有を得て成長する(Grow Up)
① クラウド化展開によるエリア戦略の伸長
② SaaS・サブスク化による全国展開
③ 専門特化サービスによる更なる成長と拡充
DX戦略・・・新規サービスの創出にて顧客への革新(Innovation)を加速させ市場拡大・収益向上のため新たなコア事業を探求する
① DX戦略による新たなサービスの創出
② 革新(イノベーション)による顧客価値向上
③ 思考の変革(デザイン思考、バックキャスト思考)
~内部の要点(経営戦略)~
組織運営強化
① DXビジネス推進体制と戦略的パートナー連携の強化
② 組織レジリエンス向上と働きやすい職場環境づくり
③ DX人事戦略の進化
④ DX人材育成と活性化
健康経営推進
① 従業員エンゲージメントの向上
② SGDsの取組み
〔情報処理技術活用の具体的方策〕
社内外の蓄積データの分析及びAI活用による経営戦略支援と、デジタル技術を用いたデータ活用によるビジネスモデル革新により以下を実現する。
~外部の要点(成長戦略)~
「コア事業戦略」に対する情報処理技術活用の具体的方策
・ 販売管理システム蓄積データの分析及びAI活用により、市場ニーズに即した事業展開を目指し、効率的且つ効果的なサービスを継続的に推進する
「DX戦略」に対する情報処理技術活用の具体的方策
・ DX推進及びデータ活用に必要な人材育成を推進すると共に、効果的な人材配置と思考の変革により新たなサービス創出を目指す
~内部の要点(経営戦略)~
「組織運営強化」に対する情報処理技術活用の具体的方策
・ 基幹システムの蓄積データ、BIツールの活用により、組織運営のタイムリーな「見える化」を進めることで、クロスファンクショナルなDX推進体制を確立する
「健康経営推進」対する情報処理技術活用の具体的方策
・ 業務プロセスの全体最適化により生産性の向上を図ると共に、労務データの分析・活用によりエンゲージメントおよびウェルビーイング向上に繋げる
(3)DX戦略推進体制
〔推進体制〕
全社DXプロジェクト推進体制として「DXビジネス推進会議」を設置
「DXビジネス推進会議」の総括責任者は代表取締役社長とし、各本部の責任者(代表者)が参画
「DXビジネス推進会議」と「各本部」とが連携し推進
DX戦略及び施策、状況について、適宜「取締役会」へ報告(承認を得る)
また、グループ間連携およびビジネスパートーナーとの積極的なアライアンスによりDX推進を加速させる
〔人材の育成〕
キャリアフレームワークのブラッシュアップとキャリアパスを意識した人勢育成
積極的な教育機会の提供及び実施
① DX塾、PM塾、SE塾、こころ塾
② 職種別専門教育
③ 階層別(管理職・幹部職・総合職・一般職)教育
④ 新人教育
〔人材の確保(採用計画)〕
2023年度(28名)、2024年度(33名)、2025年度(36名)
※新卒及び中途(キャリア)採用の合計
(4)DX戦略推進における環境整備の方策
〔DX環境整備における方策〕
① 社内DXの実装から労働生産性の向上を加速させ、販管費の圧縮を実現する
② 各分野(公共、社会保障、医療、警察、産業、文教、他)のお客様に対するDX推進や新たなデジタル技術による開発及び環境設備について
戦略的に投資して参ります
③ 情報セキュリティ及びサイバーセキュリティ対策については最重要(必須)と考えており安全安心な環境設備を常に堅持する
④ 売上高の研究開発、教育、設備投比率「1%」確保を目標として、未来への基盤構築とDXを担える人財を育成する
⑤ ドリーム・ラボ上伊豆島(旧郡山市立上伊豆島小学校廃校活用プロジェクト)にてネットワーク/AI/IoT/ロボティクス等の最新ICTを活用
した実証により新たな事業を創出する
⑥ 新しい働き方(テレワーク、リモートワーク)やDX実践をできる環境の完備
(5)DX推進の達成状況に係る指標
〔DX戦略達成状況におけるKPI〕
DX関連売上比率 30%
DX新規サービス創出 10件
DX人材の育成 100名
社内DXの実装による販管費の圧縮 ▲1%(2022年度を基準)
(6)セキュリティに関する対策策定と実施
〔セキュリティ対策と実施〕
当社は、情報セキュリティを事業継続のための重要な経営基盤として位置づけ、下記の認証を取得しており、年2回の内部監査、年1回の外部審査を経て、認証を維持しております。また、情報セキュリティ対策の取り組みを行っていることの自己宣言として、SECURITY ACTIONの二つ星を宣言しております。
セキュリティ人材の育成にも注力し、資格取得にも取り組んでおります。
<取得認証>
情報セキュリティマネジメント(ISO27001)
ITサービスマネジメント (ISO20000)
クラウドサービスセキュリティ(ISO27017)
PMSプライバシーマーク (Pマーク)
<取組み補足>
・当社は、ISO27001「情報セキュリティマネジメントシステム」の認証を取得維持しており、サイバーセキュリティを含む情報セキュリティ対応は当該規格の枠組みで実施しております。
・情報セキュリティ監査は、当該認証機関による外部審査を毎年受審しているのに加え、当社「セキュリティマニュアル」の規定に基づき内部監査を毎年実施しております。外部審査及び内部監査結果は、経営者に報告されマネジメントレビューを受けております。
・サイバー攻撃強化策として高度脅威防御機能を導入し、未知のマルウェア検知やビジネスメール詐欺対策を導入済。また不自然なふるまいの監視機能を利用し監視業務を専門企業に委託して強化しております。
・全就業者に情報セキュリティのオンライン教育を実施(テストで修了確認)し、日常業務における注意事項の周知徹底を行っております。
・セキュリティインシデントに繋がる事象及びセキュリティ対策についての共有を経営者が出席する情報セキュリティ会議にて実施しております。
・当社は、情報セキュリティスペシャリスト16名と情報処理安全確保支援士8名を保有しており、資格保有者はIT運用の職務を担っております。
以上