FCOM's Blog

2018.01.05

中小企業庁の「専門家派遣」を活用してみませんか?(3)

「ITを導入して業務のムダを無くしたい」

「後継者の育成や事業承継について考えておきたい」

「災害時の事業継続を計画したいけれど、どこから手を付ければいいかわからない」・・・

そんな悩みを持つ中小企業の皆様にお勧めの「専門家派遣事業」。三回にわたる特集記事も今回が最終回です。

本記事ではエフコムグループ社員のミラサポ登録専門家が、専門分野である「ITを活用した経営力強化」と専門家派遣の活用法について語ります。

第一回記事はこちら

中小企業庁_専門家派遣_3

山川 克広(やまかわ かつひろ)
株式会社エフコム 中小企業診断士


専門分野

ITを活用した経営力強化

得意業界

サービス業
医療・福祉
卸売・小売業
情報通信業

保有資格

中小企業診断士
ITストラテジスト(経済産業省)
ITマスター(厚生労働省)
福祉サ-ビス第三者評価調査者
地域密着型サービス評価調査員

― これまでの経歴について教えてください。


1986年に株式会社エフコムへ入社し、人事・経理部門で企業経営や財務会計について経験を積んだ後、システム開発部門でソフトウェア開発に携わるようになりました。

システム開発部門では人事・経理でのキャリアを活かし、販売・人事/就業/給与・財務会計管理など様々なパッケージソフトウェアを企画。製造・流通・サービス・医療・介護・文教市場など、幅広い業種を対象にシステムソリューションサービスをご提案してきました。

― 中小企業診断士としても活動していますね。


はい。

お客様の経営課題に寄り添い、問題解決のパートナーとして信頼を得るためには専門的な知識と経験が必要と考え、中小企業診断士の資格を取得しました。

現在は経営企画室長として、「中堅・中小企業のさらなる飛躍」をコンセプトにした新しいビジネスモデルや、クラウドサービス、BPOサービスの企画をお客様にご提案しています。

― 専門分野の「ITを活用した経営力強化」とは、どのような事ですか?


近年のめざましいIT高度化によって、IT製品やシステム、サービスがますます充実してきているのは皆様も実感されている事と思います。

しかし、私が中小企業診断士として多くの経営者様とお会いした中で感じているのは、企業のIT投資は従来と変わらず、社内の業務効率化・コスト削減を中心とした「守り」が目的の場合が多いという事です。

その一方で、高い収益を上げている一部の成長企業では、ITを活用して営業力の強化と売上向上を目指す、いわゆる「攻め」のIT経営を積極的に実践しています。

― これからは「攻めのIT」が大事だという事でしょうか?


企業のIT戦略は「攻め」と「守り」のバランスが重要です。

「攻め」の例 「守り」の例

新規顧客の開拓

顧客価値向上

イノベーションの推進

セキュリティの向上

品質管理

業務の自動化

守りのITは無駄や損失を無くしてコストを削減する事に威力を発揮するため、予め導入効果が予測しやすいという性質があります。

ですので、これまで企業のIT投資も守りに主眼が置かれ、攻めの分野は「K・K・D(勘と経験と度胸)」に頼る事が多かったのです。

しかしITの高度化によって、K・K・Dの世界も大きく変わりつつあります。経営力を強化するための施策としては、営業力の強化が最重要課題です。

いち早く攻めのITに取り組み、組織的に営業力を強化した企業が成長しているというのが昨今の状況です。

― 営業力強化のためのITソリューションにはどのようなものがありますか?


代表的なものとしては

  • CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)
    顧客とのつながりや満足度を見える化する仕組み
  • SFA(セールスフォースオートメーション)
    営業活動の生産性を向上する仕組み
  • MA(マーケティングオートメーション)
    マーケティング活動を効率化する仕組み

などが挙げられます。

― 中小企業庁「専門家派遣」の魅力はどのような点でしょうか?


創業や資金繰り、労務問題、販路拡大、IT活用などの悩みを抱えている起業家・経営者はいませんか?

そのような方々の心強い味方となるのが、税理士や公認会計士、社会保険労務士、中小企業診断士などの専門家です。

これらの専門家の支援を受けることで、現在会社が抱えている問題を円滑に解決できる可能性があるでしょう。

「専門家派遣」の制度は、無料でミラサポ登録専門家の支援を受ける事ができるサービスです。

このサービスを活用すれば、他にも新規事業開発、海外展開、地域資源活用など様々な問題を解決できる可能性があるでしょう。

お申込みのご検討はお早目に


全三回の特集記事でご紹介しました、中小企業庁の「専門家派遣」。骨太の経営を目指す中小企業の皆様には、とても魅力的な制度ではないでしょうか?

ご相談や申し込みは随時となっておりますが、年度の予算を使い切った場合は申し込み受付を終了。来年度まで派遣を受けられなくなってしまいますので、早目のご検討をお勧め致します。