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2021.12.28

いまさら聞けない、データセンターとは?|エフコムのIT-Tips!

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「データセンター」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?

今回は、デジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるうえでも知っておいていただきたい、データセンターについて解説いたします。

データセンターとは?


簡単にいうと、サーバーを置くために作られた専用の建物のことです。

サーバーのためにどうして専用の建物が必要なのか?というと、サーバーを24時間365日安定して稼働させるためです。

※サーバーについての詳しい解説は、下記の記事をご覧ください!

意外と知らない「サーバー」の話-min

意外と知らない「サーバー」の話|エフコムのIT-Tips!

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なぜ、サーバーに安定稼働が求められるのか?


サーバーが止まると会社全体の業務に支障をきたす恐れがあります。

サーバーが止まると起きること-min

図に記載した事例が全て同時に起きることもあれば、一つだけ起きることもあります。

いずれにせよ、円滑な会社業務の運営のために、サーバーには止まることなく安定して稼働することが求められるのです。

サーバーを止めないために必要なこと


サーバーを安定稼働させるためには、主に次のようなことが必要になります。

サーバーを止めないために必要なこと-min

  • サーバー用の冷却装置
    スマートフォンやノートパソコンを長時間使用していると本体が熱くなってくることがあるかと思います。それと同じように、サーバーも熱を持ちます
    しかも、サーバーはスマートフォンなどと異なり、長時間休む間もなく動作していることがほとんど。熱が冷める間がありません
    ですので、専用のクーラーで外側から冷やし続ける必要があります。

  • UPS(無停電電源装置)などの補助電源装置
    日本は極めて停電の少ない国ですが、それでも全く停電が起きないわけではありません。
    それが、ごく瞬間的な停電であっても、サーバーの電源が落ちデータが消えてしまうなどの恐れがあります。

    そのため、サーバーを設置する際はUPSを合わせて設置することがほとんどです。
    UPSには充電池が内蔵されており、停電時には充電池から電気を供給してくれるので、その間にサーバーの電源を安全にシャットダウンすることができたり、自家発電装置による電気供給が開始するまでの間を持たせたりすることができます。

  • 盗難防止対策
    サーバーが外部から不正にのぞき込まれたり、コンピュータウイルスに侵入されないように対策が必要なのは言うまでもありませんが、それだけでなく物理的に盗まれないよう(持ち出されないよう)鍵付きの部屋に置く、サーバーが置かれている部屋の入退室管理を行う、監視カメラを設置するといった、盗難防止対策も必要です。

  • 災害対策
    安定稼働のためには、火事や洪水、地震などの人的災害、自然災害から守るための対策も必要です。
    例えば、複数のサーバーに同じデータを保存し異なる場所に設置する、サーバーは精密機械ですので水を用いない消化設備を用意する洪水を考慮して2階以上のフロアに設置するなどが考えられます。

  • サーバー監視ツール
    病気は早期発見・早期治療が望ましいと言いますが、サーバーを安定稼働させるうえでも故障や異常などを早期に発見し、対応することが望ましいです。
    とはいえ、人がサーバーを24時間365日目視で見守ることは難しいので、サーバー監視ツールを用いることが一般的です。
    サーバー監視ツールは、サーバーやサーバー内で動作しているシステムなどに何らかの異常が生じるとメールやLINEなどのチャットアプリで知らせてくれるので、早期発見早期対応が可能になります。

  • サーバーのメンテナンスをする人員
    基本的にサーバーは、24時間365日電源をつけたままでも問題の無い耐久性を持っていますだからといって、メンテナンスが不要というわけではありません
    例えば、サーバーにもノートパソコンなどと同じようにWindowsなどのOSがインストールされているため、OSのアップデートが必要になることがあります。また、サーバーはハードウェア、機械ですので自動車などと同じように、定期的に交換が必要な部品などがあったりします
    こうしたメンテナンスを会社の業務に支障が出ないよう実施していくエンジニアが、サーバー安定稼働のためには必要です。

サーバーを安定稼働させるためには、主だったものだけでも、これだけの用意が必要です。

さて、問題はこれらを自社内だけで賄えるか、ということです。なかなか、難しいのではないでしょうか?

そこで、専用の建物に全てを集約し、効率的にサーバーを安定稼働できるようにしたのがデータセンターなのです。

データセンターのココが凄い!


データセンターは、サーバーを安定稼働させるために最適化された建物です。

例えば、自家発電設備は当然ありますし、上記であげたサーバー用冷却装置も電力使用量を抑えるために水を使ってみたり、冬は冷たい外気を用いたり、雪国であれば雪氷を用いるなど、コストを抑えて効率的にサーバーを熱から守る仕組みが導入されています。

また、盗難防止対策は徹底していて、建物への出入りはもちろん、24時間365日監視カメラや各種センサーによる監視がされています

災害対策も、免震構造の建物にしたり、機械に影響の出ないガス系消火設備が設置されていたりとバッチリです。

急なトラブルも、24時間365日の有人監視をしているデータセンターであれば、すぐに対応してもらうことが可能でしょう。

エフコムデータセンターの特徴-min

よく耳にするクラウドサービスとデータセンターの違い


クラウドサービスは、データセンターが提供するサービスの一つです。

データセンター運営事業者が用意したサーバーをお客様が借りて使う場合をクラウドサービス、とよびます。

※クラウドについての詳細は、下記の記事をご覧ください。

クラウド-min

クラウドの種類|エフコムのIT-Tips!

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クラウドサービス以外にデータセンターは、お客様のオフィスに置かれている購入済のサーバーなど一式をお預かりするサービスも提供していることが多いです。

(お客様がお持ちのサーバーやUPSなど一式をお預かりするサービスを「コロケーションサービス」、サーバーだけをお預かりするサービスを「ハウジングサービス」と言います。)

まとめ


デジタル化社会においてサーバーの停止は、会社の業務が停止することと同義と言っても過言ではありません。

だからこそ、サーバーには止まることなく安定して動き続けることが求められます。

そして、データセンターは、サーバーを安定稼働させるために適した手段と言えます。

それだけでなく、大切な情報資産を守る手段としても有効ですし、データセンターにサーバーを預けることでサーバーが専有していたオフィスのスペースを他のことに使えるようになったり、オフィスの消費電力量を削減することができるようになったりと、さまざまなメリットがあります。

ぜひ、データセンターを上手にご活用ください。

具体的な活用方法でお悩みの方は、お気軽にエフコムまでご相談ください。