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2021.12.17

朗報!電子帳簿保存法の電子保存義務化まで2年の猶予期間が設けられました|エフコムのIT-Tips!

注目

2021年12月10日(金)に公表された『令和4年度税制改正大綱』において、2022年1月1日より義務化予定であった電子取引に関わる電子データの保存義務について2年の猶予期間が設けられることとなりました!

税制改正大綱とは?


税制改正大綱とは、各省庁からの税制改正の要望などを受けて、内閣府の審議会等の一つである税制調査会が中心となって、翌年度以降の税制改正の方針をまとめたものです。

つまり、税制改正大綱を読むことで、翌年度にどのような税制に関する法律改正が行われるかを確認することができます。

令和4年度税制改正大綱


2021年12月10日、令和4(2022)年度の税制に関する法律改正の方針を示した『令和4年度税制改正大綱』が公表されました。

そして、この大綱にて、まもなく(2022年1月1日から)義務化が開始する予定であった電子取引に関わる電子データの保存義務について、2年(令和5(2023)年12月31日まで)の猶予期間が設けられることが示されました。

なお、電子取引に関わる電子データの保存義務についての詳細は、下記の記事で解説しておりますので、ぜひご一読ください!

困っている人-min

結局何をすればいいの?令和3(2021)年度・電子帳簿保存法改正対応|エフコムのIT-Tips!

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猶予に関する記述は、令和4年度税制改正大綱の「第二 令和4年度税制改正の具体的な内容 > 六 納税環境整備 > 5 その他(国税)の(8)」(90ページ)に次のように示されています。

(8)電子取引の取引情報に係わる電磁的記録の保存への円滑な移行のための宥恕(ゆうじょ)措置の整備

電子取引の取引情報に係わる電磁的記録の保存制度について、令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に申告所得税及び法人税に係る保存義務者が行う電子取引につき、納税地の所轄税務署長が当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存要件に従って保存することができなかったことについてやむを得ない事情があると認めかつ、当該保存義務者が質問検査権に基づく当該電磁的記録の出力書面(整然とした形式及び明瞭な状態で出力されたものに限る。)の提示又は提出の求めに応じることができるようにしている場合には、その保存要件にかかわらず、その電磁的記録の保存をすることができることとする経過措置を講ずる

(注1)上記の改正は、令和4年1月1日以後に行う電子取引の取引情報について適用する。

(注2)上記の電子取引の取引情報に係る電磁的記録の出力書面等を保存している場合における当該電磁的記録の保存に関する上記の措置の適用については、当該電磁的記録の保存要件への対応が困難な事業者の実情に配慮し、引き続き保存義務から納税地等の所轄税務署長への手続を要せずその出力書面等による保存を可能とするよう、運用上、適切に配慮することとする。

引用元:令和4年度税制改正大綱(2021年12月10日)

ポイントをまとめると、次のとおりです。

  • 猶予期間は、令和5(2023)年12月31日まで(つまり、令和6(2024)年1月1日から義務化開始)
  • 猶予が認められるのは、次のいずれの条件も満たしているとき
    1. 所轄税務署長がやむを得ない事情があると認めている
    2. 電子取引の取引情報のうちPDFなどの電子データで受領(作成)したものを印刷して提示できる、あるいは、提出を求められたときに応じられる状態になっている
  • やむを得ない事情の認定については、所轄税務署長への申請手続きなどは不要

無条件に猶予期間が適用されるわけではなく条件が設けられていますが、条件の一つである「やむを得ない事情」とは、具体的にどのようことを指すのでしょうか?

所轄税務署長が「やむを得ない」と認めるときは、どんなとき?


残念ながら、12月10日現在、やむを得ない事情の具体例などは示されていません

今後、国税庁などから解説が出されることを期待したいと思います。

まとめ|猶予期間を義務化に向けた準備期間にしよう!


令和3年度の電帳法改正を受け、事業者のなかには取引先に対して紙での書類発行を依頼するなどペーパーレス、ひいてはデジタル化に逆行するような動きもあったようです。

そうした動きなどを受け、今回設けられた猶予期間。令和6(2024)年1月1日からの義務化開始に向けた準備期間として活用してはいかがでしょうか?